東京都 品川区 産婦人科 戸越銀座レディースクリニック
日本周産期・新生児医学会 母体・胎児専門医 春名百合愛監修
年齢を重ねるにつれて現れる、デリケートゾーンのヒリヒリ感や乾燥、排尿時の違和感。「これって年のせいだから仕方ないのかしら…」と、一人で抱え込んで我慢していませんか?
当院の産婦人科外来でも、閉経前後を機にこうしたデリケートゾーンのトラブルについて多くのご相談をいただきます。実はこれらは、単なる乾燥肌や一時的な荒れではなく、医学的に「GSM:閉経関連泌尿生殖器症候群」という明確な疾患概念として捉えられる状態です。
今回は、GSM(閉経関連泌尿生殖器症候群)の基本的なメカニズムと、その局所症状に対して穏やかにアプローチするホルモン外用薬「バストミン」について詳しくご紹介します。
GSM(閉経関連泌尿生殖器症候群)とは?
GSM(Genitourinary Syndrome of Menopause)とは、国際女性性機能学会などが提唱している概念で、閉経に伴う女性ホルモン(エストロゲン)の低下によって、外陰部・膣・下部尿路などにさまざまな萎縮や乾燥症状、それに伴う不快感が現れる状態の総称です。
かつては「萎縮性膣炎」や「老人性膣炎」などと呼ばれていましたが、膣だけでなく外陰部や尿路系を含めた幅広い範囲に症状が及ぶこと、そして慢性的に進行することから、現在は「GSM」という名称で広く認識されるようになりました。
閉経関連泌尿生殖器症候群GSMの主な症状
【外陰部・膣の症状】
- 潤いの低下
- 乾燥
- ヒリヒリとした痛み
- 灼熱感
- かゆみ
【性交に関する症状】
- 性交時の痛み(性交痛)
- 挿入困難
- 性欲低下
- 性交後出血
【排尿に関する症状】
- 尿のキレが悪い
- 頻尿
- 残尿感
- 尿漏れ
- 繰り返し起きる膀胱炎のような症状
エストロゲンが減少すると、膣や外陰部の粘膜が薄くなり、弾力や潤いが失われます。その結果、わずかな摩擦でも傷つきやすくなり、痛みや炎症を引き起こしやすくなるのです。
デリケートゾーンの変化を放置するGSMとQOLの低下

GSM(閉経関連泌尿生殖器症候群)は、年齢を重ねれば多くの女性に多かれ少なかれ起こりうる変化です。しかし、「恥ずかしいこと」「誰に相談していいか分からない」と放置してしまう方が非常に多いのが現状です。
症状をそのままにしておくと、以下のような悪循環を招くことがあります。
- 乾燥や痛みから日常生活の快適さが失われる
- 性交痛にて、パートナーシップに影響が出る
- 排尿トラブルの不安から、外出や運動を控えるようになる
GSM(閉経関連泌尿生殖器症候群)は自然に治まるものではなく、放置すると徐々に進行する傾向があります。だからこそ、早めに正しい知識を持ち、適切なケアを行うことが、これからの人生を心地よく健やかに過ごすためのカギとなります。
閉経関連泌尿生殖器症候群GSMの主な治療
GSM(閉経関連泌尿生殖器症候群)による下部尿路症状や局所の乾燥に対して、保険診療では主にホルモン補充療法(HRT)や、局所に直接ホルモンを届ける膣錠(エストロゲン製剤)などが処方されます。
特に、症状のある場所に直接働きかける膣錠は、下部尿路症状に対しても非常に高い効果が期待できる優れた治療法であり、保険適用の医療用医薬品として多くの産婦人科で処方されています。
確かな効果や保険診療というメリットがある一方で、「毎日の継続が手間になってしまい、途中で断念してしまう」という点が、膣錠におけるハードルになっていました。
「膣錠の継続が難しいけど、しっかり局所をケアしたい」という方に、外用クリーム「バストミン」という選択肢があります。
GSMケアにおける役割と特徴バストミンとは?
GSM(閉経関連泌尿生殖器症候群)に対する治療やケアには、全身のホルモン補充療法(HRT)やレーザー治療などさまざまな選択肢がありますが、局所の乾燥やヒリヒリ感に対して手軽かつダイレクトにアプローチできる方法として保険診療で使用できるエストロゲン腟錠や、の一つが、外用薬の活用です。大東製薬工業が製造・販売する「バストミン」は、女性ホルモン(卵胞ホルモン)を配合したクリームタイプの塗り薬であり、当院でも患者様の状態に合わせてご案内しています。
【主な有効成分】
- エストラジオール(天然型の卵胞ホルモン)
- エチニルエストラジオール(合成卵胞ホルモン)
皮膚や粘膜からごく少量ずつ吸収され、局所で不足しているエストロゲンを補う仕組みになっています。
GSMケアとしてバストミンを選ぶメリット
① 必要な場所へピンポイントでアプローチできる
「まずはデリケートゾーンの乾燥やヒリヒリ感をなんとかしたい」という場合、清潔にした外陰部に直接塗布することで、局所の深い症状に対してダイレクトに働きかけます。
② 全身への負担が少ない
飲み薬とは異なり、皮膚から直接吸収させる外用薬であるため、肝臓への初回通過効果を避け、必要な部位へ穏やかに作用させることができます。
③ 使い心地に配慮されたクリーム
伸びが良くベタつきにくい乳化クリームタイプのため、デリケートで敏感になっている外陰部にも優しくなじみます。
自己判断せず、まずは産婦人科医にご相談ください
「市販の保湿クリームで潤いを補えば大丈夫かな」「年齢のせいだからあきらめるしかない」とご自身の判断だけでケアを続けていませんか?
デリケートゾーンの痛みや乾燥感、繰り返す膀胱炎の裏には、GSM(閉経関連泌尿生殖器症候群)だけでなく、別の皮膚疾患や婦人科系疾患が隠れている場合もあります。また、ホルモン剤はご自身の体の状態に合わせて適切に選択・使用することが何よりも大切です。
当院では、患者様一人ひとりのお悩みに真摯に向き合い、GSM(閉経関連泌尿生殖器症候群)の状態を丁寧に評価した上で、バストミンのような外用薬が適しているか、あるいは他の治療法がベストなのかを総合的に診断いたします。
「こんなこと相談してもいいのかな」という小さな違和感やお悩みでも、どうぞ安心して当院までご相談ください。あなたの健やかで心地よい毎日を、私たちがしっかりとサポートいたします。
最終更新:2026/7/21
診療案内
戸越銀座レディースクリニックでは婦人科診療・妊婦健診を含めた産科診療の他に婦人科検診も行っております。定期的な婦人科検診による早期発見・治療が可能です。
産婦人科の診察に怖いというイメージを持たれる方も多くいらっしゃると思います。初めての方でも、女性スタッフによる声かけ・痛みの配慮・軽減・環境づくりに努めますのでぜひお気軽にお越しください。診療は日本産科婦人科学会・産婦人科専門医が行います。産婦人科に関してお悩みのある方は、ぜひご相談ください。
この産婦人科コラムを書いた人
戸越銀座レディースクリニック 院長・産婦人科専門医 母体・胎児専門医春名 百合愛(はるな ゆりあ)

経歴
- 日本医科大学医学部卒業
- 同大学女性診療科・産科入局後、大学病院・周産期センターにて勤務
- 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医・指導医
- 日本周産期・新生児医学会 母体・胎児専門医
学会・資格
- 日本周産期・新生児医学会 会員
- 新生児蘇生法専門コース修了
- 日本女性医学会 会員
- 日本生殖医学会 会員
メッセージ
私は医学部時代に自身が産まれた周産期センターで臨床実習をした際に、生命の誕生の奥深さに感動し、産婦人科医を志しました。大学病院入局後は、産婦人科学全般を学んで専門医を取得し、希望であった周産期分野に従事してまいりました。女性にとって妊娠・出産は大きなライフイベントであり、喜びとともに不安も尽きないと思います。その前後も含めたすべてのライフステージにおける女性が自分らしく健やかに生きるサポートをいたします。産婦人科というとなかなか受診のハードルが高いと感じる方もいらっしゃると思いますが、安心してご相談いただけるよう丁寧な診療を心がけますので、ぜひお気軽にお越しいただけましたら幸いです。
戸越銀座レディースクリニックについて
品川区戸越・戸越銀座商店街にある戸越銀座レディースクリニックは、産科・婦人科の診療・検診を行っているクリニックです。
クリニックは戸越駅徒歩1分・戸越銀座駅徒歩4分の立地にあります。エレベーターが完備されており、お買い物・お出かけのついでにお越しいただけます。プライバシーにも配慮しながら受付から診察まで女性スタッフ・女性医師が対応、診療を通して患者様が気兼ねなく、快適に過ごせるよう努めてまいります。
〒142-0041
東京都品川区戸越3-1-2 イマーレビル B1F
・アクセス
都営浅草線 戸越駅 徒歩1分
東急池上線 戸越銀座駅 徒歩4分
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